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■骨髄炎の管理

骨髄炎の診断は段階を踏み、まずレントゲン、次にレントゲン、次にMRIが一般的です。骨髄炎の管理はスタンダードな治療として6週間の静脈内投与があります。

骨髄炎の定義は骨髄又は皮質骨の感染である。この疾患は年々増加するメチシリン及びバンコマイシン耐性生物の横行により、治療が難しくなってきている。

潰瘍のサイズが2cm以上になると、骨髄炎の診断における感度が56%、特異度は92%と報告されている。 加えてGrayson氏らの詳述によるとゾンデを挿入して骨にあたるときは骨髄炎の陽性適中率は89%である。

画像診断

骨髄炎診断のゴールドスタンダードは依然として骨生検であるが、最近の文献は単純レントゲン、シンチグラフィー、CTスキャン、MRI、更にはエコーに至るまで、より侵襲性の低い検査方法に焦点をあててきている。

潰瘍を持つ患者、特に骨髄炎が疑われる患者には先ず初回スクリーニングとして単純レントゲンが用いられる。これは長期に渡る感染がない限り骨の状態確認のベースラインとなる。

単純レントゲン写真上で骨髄炎と診断される前に、骨は骨融解、骨膜反応、腐骨、骨柩、ブロディ膿瘍などにより30%から50%破壊されているはずである。これらの骨破壊は発症後ゆっくり進行し、単純レントゲン写真にはっきり描出されるまでに約2 週間かかる。 Sella 氏及びGrosser 氏は所有するデータの編集時に単純レントゲン写真の感度は28%から93%、特異度は25%から92%の開きがあることを発見した。 骨髄炎における骨破壊の変化は骨関節症の所見と混同しやすく、この2 つを区別することはなかなか難しい。臨床検査では正しい診断の助けとはならないかもしれないため、他の方法が必要となってくる。

MRI(磁気共鳴画像)は骨髄炎診断の手段として最近人気が高くなっている。その理由としては割安で、しかも病変部位の認識において白血球染色骨スキャンと殆ど同等に優れているからと言える。 MRI 上、骨髄炎はT2 強調画像においては高信号となり、T1強調画像においては低信号で映る。 放射性核種スキャンに比べ、MRIでは足前部における病変の描出が優れているため、外科的処置の計画がより良いものとなる。 MRI における感度と特異度は、それぞれ87.5%と100%と高い確率が報告されている。 Nigro 氏らは64%の患者においてMRI が治療計画に影響すると報告している。患者17 名中13 名がMRI の診断によりデブリードメントする範囲を広げることになり、2名が範囲を縮小することになった。

先に記したとおり、骨生検により骨髄炎の診断をし、抗生剤療法へと続くのが現在でもゴールドスタンダードであることは変わりがない。その感度と特異度はそれぞれ73%と96%と報告されている。

骨髄炎の診断における検査データの使用

オーダーされる検査データの典型として血球数、基礎代謝分析、CRP(C反応タンパク)、ESR(血沈)などがある。 培養も必要とされるが、それは液内培養が望ましい。 ESRは診断手法として価値があるとされており、Newman氏らはESRが70mm/hより高い数値を示していれば100%骨髄炎であるという仮説を立てている。この調査においての感度は28%であった。 他の研究者によれば骨髄炎の疑いがある患者においてESRが40mm/hより高い数値を示していれば骨髄炎のよい指標となると言っている。 ブドウ球菌種は骨髄炎において分離される最も一般的な生物であるため、典型的な症状のない患者において血清タイコ酸は骨髄炎の確認に役に立つ。しかし血清タイコ酸のみでは骨髄炎の診断はできない。

骨生検

骨生検はJamshidi針や他の生検用針を用いる簡単な手法で、通常局所麻酔をして実施され、診断や治療プランの確立の助けになる。とは言っても骨生検は骨を取った部分の感染を検査するのみであって、感染の範囲を認識することはできないため、感染の疑いをはっきりさせることには役立つが、感染範囲の確定には前述の手法が必要となる。

Jamshidi針を使用した骨生検

骨髄炎の治療

骨髄炎の正しい治療法というのは、標準化されていないこともあり今日現在はっきり言えないが、殆どの者はデブリードメント、抗生剤療法、軟部組織保護のコンビネーションという意見で一致する。デブリードメントの範囲、抗生剤静脈投与か経口投与か、抗生剤療法の期間などはまだ議論の余地がある。

デブリードメント

歴史的に、デブリードメントは壊死や生存不能な組織の除去において非外傷性アプローチとして関わってきたが、30%の不成功率が敗血症を伴う感染再発と共に繰り返し記録されている。

抗生剤療法

骨髄炎の治療における抗生剤の選択、投与期間、投与方法には数多くの議論がなされている。 歴史的には最後の外科的デブリードメント後4週間から6週間の静脈投与が勧められている。これは骨デブリードメント後、組織の血流改善に3週間から4週間を要するという前提に基づく。

Tice氏らによる骨髄炎の治療

この研究は骨髄炎のある患者454名に抗生剤(感受性により種類は異なる)静脈投与を最低14日間行ってその評価をしたものである。 22名の患者は再発し、23名は再感染した。そして27名の患者は切断を余儀なくされた。 末梢血管疾患と糖尿病の存在が、骨髄炎再発のリスク増大に関係した。

静脈投与が高価なことと不便さにより、研究者は骨髄炎治療における抗生剤の経口投与を評価することに至った。経口抗生剤にはフルオロキノロン、クリンダマイシン(商品名ダラシン)、リネゾリド(商品名ザイボックス)が含まれた。

骨髄炎の治療にフルオロキノロンを使用した例の報告は数多くある。 シプロフロキサシンは緑膿菌に対してもっとも活動するキノロン系抗生剤と考えられる。 第3世代フルオロキノロンであるレボフロキサシン(商品名クラビット)はグラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性バクテリアに対して有効な広範囲の抗生剤であるが、緑膿菌に対してはシプロフロキサシンほど効果的ではない。

<抗生剤ビーズについて>

抗生剤ビーズを作成するにあたり今日最も一般的に使われている素材はPMMA樹脂である。この樹脂を使ったビーズを使用して投与される抗生剤にはバンコマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシンなどがあり、良好な臨床結果を得ている。

まとめ

現在の骨髄炎治療スタンダードには引き続きデブリードメント及び4週間から6週間の感受性の合った抗生剤静脈投与が含まれる。 V.J. Mandracchia et al / Clin Podiatr Med Surg 21 (2004) 335.351 348 によると、デッドスペースの除去と的確な軟部組織保護も必要である。慢性骨髄炎に対する経口抗生剤、又は経口/静注抗生剤のコンビネーション投与については更なる研究が必要である。

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株式会社ミレニアメディカル

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